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HISTORY
〜100年を歩み これからの時代に〜

教育目標

目指すは 信頼される 人の育成

東邦高等学校は、自治を重んじ、真面目に行動し、愛と平和を希求する、誰からも「信頼される人」の育成を目指します。

創立者 下出民義先生

「真に信頼して事を任せうる人格の育成」

本校は、1923(大正12)年、東邦商業学校として誕生しました。
創立者は中部財界の重鎮であり、政治家としても活躍した下出民義先生です。
先生は、その多年にわたる実業界や政界での経験から、
「真に信頼して事を任せうる人格の育成」を建学の精神に掲げ、「真面目」を校訓としました。
時代は移り変わろうとも、信頼を築くその姿勢や態度は、
千古の真理であり人間精神の根本として大切にしてきた本校の教育理念です。

「新たな100年」に向けて

 東邦高等学校は1923(大正12)年、東邦商業学校(5年制の甲種実業学校)として創立し、2023(令和5)年に満100周年を迎えました。
 1世紀を歩んできた東邦高校が、この先も社会から期待される学校であり続けるには、本校における学びを通じて、生徒が「真に信頼できる人格」を培ってくれることだと考えます。その使命について、創設者であり、明治半ばから昭和前期にかけて中京地域の産業基盤作りに尽力した下出民義先生は、至言を用いて示されています。
 「能く子弟を教育するは一家の私事に非ず。是れ君に事(つか)うるの公事なり。君に事うるの公事に非ず。是れ天に事うるの職分なり」
 岩村藩出身で江戸末期の儒学者・佐藤一斎が、『言志録』に記したものです。教育を担う者に対し、天から与えられた職分という高い意識で臨むことを求めたのでした。

 この使命のもと、人づくりの在り方は、創立から1世紀を経ても変えていません。
 創立に際して学校は、建学の精神を「真に信頼して事を任せうる人格の育成」、教職員と生徒が日々心掛ける姿勢として、校訓に「真面目」を掲げました。当時の我が国は、第一次大戦による特需と、終戦に伴う反動不況など景気の激しい上下動と社会の混乱に見舞われていました。実業家として自らも浮沈を体験した下出先生は「経済の根本基調は信用にあり。人に信じられる大切な事を任せられる人になって頂きたい」と述べておられます。

 そして21世紀――。あらゆる人とモノはウイルスまで伴って地球上を往き来し、情報は真贋の区別なく駆け巡ります。AIやロボットが人智を凌ごうとする時代、文明の超速な進展は同時に、繁栄と快適、貧困と不安の著しい格差も生んでいます。世界は互いが信頼し合い、平和に共生する関係にあるでしょうか。
 私たちは平和を心から希求し、その大切さを深く自覚しています。痛ましい過去の歴史があるからです。1944(昭和19)年12月13日、勤労動員先・三菱重工業名古屋発動機製作所大幸工場が米軍の空襲に遭い、生徒18人と教員2人が犠牲となったのです。 「平和への希求」は、後世が絶やすことなく受け継ぐべき遺志と受け止め、「平和教育」と「国際理解教育」を教学活動の柱に据えてきました。平和への希求は一人ひとりが心に止め、行動してこそ築かれていくと考えています。戦時中に63回も空襲を浴びた名古屋市は、2024年3月、「なごや平和の日」を(名古屋城が炎上した)5月14日に制定しました。教職員が長く続けてきた慰霊活動が、東邦高校生徒会による市議会への「空襲慰霊の日制定」の請願活動に発展し、市政を動かしたのでした。

 東邦高校には互いを尊重し、自由に意見が述べ合えるリベラルな校風があります。自国第一・覇権主義に振り回され、差別意識や猜疑心が拡がる地球社会にあって、私たちは、あくまでも平和を希求しつつ、多種多様な人々とのコミュニケーションを通じて国際理解の眼を養い、人々の間の「架け橋」に成長していく生徒を育てていきます。
 「新たな100年」に向けた決意です。

東邦高等学校の沿革

1923年
下出民義(=創立者)に対して東邦商業学校(5年制甲種実業学校)設立認可。
1926年
下出義雄(初代理事長)欧米視察。800年の伝統を持つオックスフォード、ケンブリッジさらにイートンを回り、
今日の東邦の「学風」の礎をつくる。
1937年
八事に野球場を設ける。それに伴い運動系クラブ活動が一層活発化した。
1948年
新学制により、東邦高等学校に校名変更。
1953年
創立30周年記念事業として、新体育館建設。
1958年
東山校地(現:本校所在地)総合グランド完成。当時は雑木林と畑の続く丘陵地であったが、
その後の宅地化と交通網の発達で、通学至便の地でありながら緑豊かで閑静な教育環境となる。
1964年
モザイクタイルの大壁画が話題を呼ぶ。東山グラウンド内にプール新設。
1965年
東邦学園短期大学開学
1971年
赤萩町より千種区猪高町(現:名東区平和が丘)へ全面移転。「東邦」の新しいスタートを切る。
愛知郡東郷町に第2校地として野球場新設。
1972年
天井を高くし、最新の照明を施した体育館完成。
1977年
全天候型温水プール完成。後に地域住民に開放。
1983年
創立60周年記念事業として、長野県下伊那郡売木村に野外活動センター「うるぎ山荘」竣工。
1985年
男女共学スタート
1988年
南京外国語学校(南京市)と友好協定調印。
1990年
普通科に国際コース、理数コースを設置。
シャーリー・ボーイズ・ハイスクール(ニュージーランド)と友好協定調印。
マリアン・カレッジ(ニュージーランド)と友好協定調印。
1991年
普通科に美術デザインコース設置。
1993年
創立70周年。美術科新設。
1994年
6号棟(音楽棟)、7号棟(彫塑棟)完成。
1995年
戦後50周年を機に、高校校庭に「平和の碑」を建立。
1996年
韓国籍元在校生13名に半世紀ぶりの特別卒業証書を授与。
学園の後援組織「フレンズ・TOHO」設立。
1997年
サレジアン・カレッジ(オーストラリア)と友好協定調印。
1999年
商業科に情報コース・経理コース・グラフィックデザインコースを設置。
2001年
東邦学園大学開学
全教室空調完備
2003年
創立80周年
2007年
新校舎1期工事完成。新校舎2期工事竣工。音楽棟、クラブハウス、グラウンド完成。
愛知東邦大学(旧東邦学園大学)に名称変更。
2008年
普通科改変、国際・理数コースを廃止し、新たに文理特進コースを設置。
2011年
2年普通コースの中に3類型(アクティブコース、チャレンジコース、サイエンスコース)設置。
キャリア教育の研究と夏期インターンシップを導入。
2013年
学園90周年を迎える。全国美術高等学校協議会全国(あいち)大会の会長校として総会・協議会を開催。
2014年
ユネスコスクールに正式加盟。本校において、4カ国5校姉妹校交流会を開催。
テーマは「世界遺産を通して考える地球の未来」。
2015年
普通科人間健康コース設置。商業科募集停止。
4月 普通科を改組、新たに人間健康コースを新設して、
文理特進、アクティブ、チャレンジ、サイエンスとともに5コース制に。
2017年
3月 商業科廃止
2019年
4月 硬式野球部、第91回選抜高校野球大会で5度目の優勝
2020年
4月 普通科に国際探究コースを新設
2021年
3月 人工芝グラウンド・テニスコート 完成
<普通科コース名称変更>
進学コース
文系選抜コース
理系選抜コース
2022年
3月 創作棟 完成
2023年
創立100周年
2024年
8月 体育館空調完備
2025年
4月 世界探究科新設(現・普通科国際探究コース 2025年設置計画中)